中1保健/健康な生活と疾病の予防/3 食生活と健康
中1保健の全体像|今は「食生活と健康」
東京書籍・令和7年度版1年の公開指導計画を例に、学ぶ内容のつながりを示します。全国共通の実施月や単元番号ではありません。
健康な生活と疾病の予防①
- 1健康の成り立ち
疾病の発生要因 - 2運動と健康
- 今ここ食生活と健康
- 4休養・睡眠と健康
- 5調和のとれた生活
中1のもう一つのまとまり|心身の機能の発達と心の健康
- 体の発育と機能の発達
- 生殖に関わる機能の成熟
- 精神機能の発達と自己形成
- 欲求・ストレスへの対処
主な内容のまとまりです。小単元の全一覧ではありません。
この5項目は学びの位置の案内です。リンク先や公開済み記事数を示したものではありません。出版社の単元名・ページを一緒にせず、別々に確認してください。
- 「バランスよく食べよう」で終わり、具体的な工夫が出ない。
- 栄養素の名前を覚える授業から、生活の選択へつなげたい。
- 食事の話が、体型や家庭の比較にならないか気になる。
生徒の提案を料理の絵で足し、「なぜ、それを選んだ?」と聞く。教科書と公式資料で役割を確かめてから、人と時計の絵を加え、量や食べる時間まで考える授業です。
以下は公開資料を根拠にした体育.netの授業提案です。筆者がこの通りに実施した記録でも、文科省・出版社の指定授業案でもありません。
教科書のどこで使う?|単元と資料を合わせる
| 出版社の公開資料 | 学習の位置 |
|---|---|
| 東京書籍・令和7年度版 『新編 新しい保健体育』 | 1年・保健編1章「健康な生活と疾病の予防①」 (3)食生活と健康 p.18〜19 |
| 大修館書店・令和7年度〜 『最新 中学校保健体育』 | 1年・保健①「健康な生活と病気の予防①」 3「食事と健康」p.22〜23 |
出版社の公開構成一覧・指導計画に基づく確認で、教科書本文全頁を閲覧した結果ではありません。採択版と学校の年間計画を優先してください。東京書籍の計画/大修館書店の構成一覧。
年間計画に合わせる、準備の3場面
特定の月に教える指定ではなく、学校の年間計画に合わせた準備例です。
中心の問い|この献立を変えるなら、何を、なぜ選ぶ?
例えば、黒板に茶わん一つの絵を描いて、「何を一品組み合わせる?」と聞きます。案を出したら、「それを選んだ理由は?」へ。好き嫌いの発表ではなく、食事の役割や料理の組合せに目を向けます。
同じ一品を足すとしても、選ぶ理由はいろいろある。体をつくること、エネルギーの補給、生活の時間を手がかりに、どんな提案ができるだろう?
現行解説では、食事の役割に加え、適切な時間、年齢や運動量等に応じた量、栄養素のバランスを扱います。食事バランスガイドは料理の区分を見渡す補助資料です。これだけで全員に同じ量を決めたり、医療上の個別の食事指導を置き換えたりはしません。
根拠:文科省・現行解説(冊子p.210〜211)。発問・架空の事例・図の構成は体育.netの提案です。
茶わんを描いて、「何を組み合わせよう?」。出てきた料理を簡単な絵で足し、「なぜそれを選んだ?」と理由を聞きます。次に人と時計を描けば、量と時間にも話を広げられます。
- 茶わん一つを描く。「この食事に、どんな料理を組み合わせる?」
- 出た料理を丸い皿と簡単な形で足す。「何のために、その料理?」。役割は教科書で確かめる。
- 人と時計を添える。「活動量や体の状態に合う量? 食べられる時間?」
一つの食品だけで十分とはせず、組合せ・量・時間を教科書と公式資料で確かめます。
体育.net作成の板書例。食品・料理は例示で、必要量や一日分の献立を示すものではありません。アレルギー、文化、家庭の条件などに合わせ、別の料理でも考えられます。
料理の絵を動かし、複数の「変え方」を比べる
生徒の答えが「魚」でも「卵」でも、黒板に上手な料理画を描く必要はありません。丸い皿に簡単な形と料理名を添えれば十分です。二つの案を並べ、「どちらが正解?」より「何を考えて選んだ?」と理由を比べます。
料理カードは、教師が学校の給食や身近な食品を参考に用意します。ただし、特定の生徒の弁当写真や食事記録を、全員で評価する教材にはしません。初めは架空の献立を使う方が、家庭事情から切り離して話せます。
| 考える場面 | 生徒の提案例 | 教師が返す問い |
|---|---|---|
| 主食だけの食事 | 主菜や副菜になる料理を組み合わせる。 | その料理は、どの区分に当たる? |
| 朝、用意する時間が短い | 前日から準備できるものを相談する。 | だれの支え、どんな準備が必要? |
| 活動の多い日と少ない日 | 必要な量が同じかを資料で確かめる。 | 一律に減らすのでなく、何を確認する? |
正解の献立を一つ決めるのではなく、複数の案を比べます。「安く準備しやすい」「アレルギーに配慮できる」「食べられる時間に間に合う」も、実行可能性を考える大事な条件です。栄養教諭等と連携できれば、学校給食の献立を根拠に読み解く活動へ広げられます。
公式の食事バランスガイドを、大きく見比べる
まず見るのは、主食・副菜・主菜・牛乳/乳製品・果物という料理区分です。画像は「1日分」の基本形で、1食分でも、全中学生共通の必要量でもありません。年齢や活動量等で適量が異なることを確認し、数値をそのまま個人の目標にしないでください。治療等で食事指導を受けている場合は、その指導が優先です。

画像を押すと拡大できます。印刷・配付は元の公式PDFを確認してください。
公式参考動画|北陸農政局「栄養バランス編」
農林水産省公式チャンネルの、若い世代を中心とした食生活の参考動画です。中1保健専用の授業動画ではありません。教師が対象と使用区間を確認し、「自分たちの献立案に、どの考えを使える?」を一つの問いにして見せます。動画の統計は制作時点のものとして扱います。
公式の掲載元を確認する。標準プレーヤーで、自動再生や音源・映像の再アップロードはしません。事前に教師が内容と使用区間を確認し、再生できない場合は教科書・紙面・図解で進められるようにします。
50分授業の提案|問いから、理由のある選択へ
時間配分は一例です。動画の全編視聴を前提にせず、必要な部分だけを選び、考えを比べる時間を残します。
| 時間 | 生徒の活動 | 教師が見ること |
|---|---|---|
| 0〜5分 | 茶わんの絵を見て、組み合わせたい料理を出す。 | 料理を絵で足し、選んだ理由を聞く。 |
| 5〜15分 | 教科書で食事の役割を確認する。 | 栄養素名の暗記だけにしない。 |
| 15〜25分 | 公式ガイドで料理区分を確かめる。 | 1日分と1食分を混同しない。 |
| 25〜35分 | 料理の絵に人と時計を添え、量・組合せ・時間を見直す。 | 必要量を全員同じとしない。 |
| 35〜45分 | 条件を一つ加え、実行できる案にする。 | 家庭を採点せず、支援も考える。 |
| 45〜50分 | 絵を指しながら、変えた点と理由を説明する。 | 資料のどの考えを使ったか確認。 |
体育.netの授業提案で、公式資料の展開例をそのまま転載した時間割ではありません。文科省の令和2年手引では、健康の成り立ち・生活習慣を4時間の例として掲載しています。上の出版社例の5項目と同じ区切りではありません。
振り返りは、三つの短い問いで
□ 食事の役割を、教科書を根拠に説明できる?
□ 量・組合せ・時間を分けて考えられた?
□ 料理を選んだ理由と、実行する条件が言える?
ノートには「選んだ工夫/根拠/必要な条件」を一つずつ残します。教師は、生活の良し悪しではなく、学んだ知識を使って理由を説明したかを見取ります。これは授業中の見取りの提案で、3項目だけで評定を決めるものではありません。
指導上の配慮|生活や家庭を採点しない
体重・体型・食事量の公開比較や、減量競争はしません。食物アレルギー、宗教・文化、経済状況、食べることへの困難などへの配慮が必要です。無理な試食や「残さず食べる」の強要は避けます。個別の食事制限・治療の相談は、栄養教諭・養護教諭や医療者につなぎ、授業だけで判断しません。
この記事は授業準備の案内です。疾病の診断、個別の運動・栄養・治療の指示を行うものではありません。
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参考資料
- 文部科学省・中学校学習指導要領解説 保健体育編:令和6年12月一部改訂、保健分野の学習内容。
- 文部科学省・改訂「生きる力」を育む中学校保健教育の手引:令和2年3月、冊子p.22〜27の展開例・評価の視点。
- 東京書籍・令和7年度版1年指導計画/大修館書店・教科書の構成と内容:学年・単元の位置を確認。
- 農林水産省・食事バランスガイドの入口:料理区分・使用上の注意。
- 食事バランスガイドの適量と料理区分:基本形の量を全員へ当てはめない。
- イラスト利用ガイドライン:原画像の趣旨・配置を保持。
資料確認:2026年11月2日。公式紙面・動画と、体育.net独自の図解・授業提案を区別しています。採択教科書、学校の年間計画、個別の健康状態に合わせて調整してください。
