中2/保健/健康な生活と疾病の予防②/2 生活習慣病の予防
- 改善目標が「毎日全部頑張る」になってしまう。
- 個人の決意だけで終わり、実行する条件を考えていない。
人の横に小さな一歩、外側に助けてくれる条件。両方そろえて予防を考えます。
棒人間や身近な物を描き、絵を指して問い、教科書の言葉で確かめる授業案です。板書は完成図を写すだけでなく、生徒の考えを描き足して使います。
筆者の実践を記した部分と、資料に基づく授業提案を分けて紹介します。台詞・架空条件・時間配分は再構成した例で、文科省・出版社の指定授業案ではありません。
授業提案
「健康によいことを全部」は、続けられる?
先生が、架空の中学生の予定表を出します。早起き、運動、勉強、睡眠――良さそうな予定を全部入れたら一日が足りない。そこで「どこから変える?」と生徒へ返します。
正しいことをたくさん言うのと、本当に続けられる作戦をつくるのは、同じかな?
生徒が動く場面へ
一つだけ選び、「いつ・どこで・難しい日はどうする」を書く。友達はダメ出しではなく、続けやすくする工夫を一つ足します。
知識へ戻す:自分の案は、何を増やすだけでなく、何を調整すると実行できるかを説明する。
先生自身の話を入れるなら・配慮
教師の「続かなかったので小さく変えた」経験があれば使えます。経験がなければ架空の予定表でよく、理想的な生活の告白大会にはしません。
中2保健の全体像|今は「生活習慣病の予防」
東京書籍・令和7年度版2年の公開指導計画を例にした位置の案内です。全国共通の順序・実施月ではなく、出版社や学校で区切りが異なります。体育理論はこの一覧に含めていません。
健康な生活と疾病の予防②|8つの項目
- 1 生活習慣病の起こり方
- 2 生活習慣病の予防〈今ここ〉
- 3 がんとその予防
- 4 喫煙の害と健康
- 5 飲酒の害と健康
- 6 薬物乱用の害と健康
- 7 薬物乱用の社会的な影響
- 8 喫煙・飲酒・薬物乱用への対処
もう一つのまとまり|傷害の防止
- 1 傷害の発生要因
- 2 交通事故の発生要因
- 3 交通事故の危険予測と回避
- 4 犯罪被害の防止
- 5 自然災害による危険
- 6 自然災害による傷害の防止
- 7 応急手当の意義と方法
- 8 心肺蘇生法とAED
教科書のどこで使う?
| 出版社・令和7年度版〜 | 公開計画・構成表での関連位置 |
|---|---|
| 東京書籍 新編 新しい保健体育 | 2年・保健編4章(2)p.92〜93 |
| 大修館書店 最新 中学校保健体育 | 2年・保健③(2)生活習慣病の予防 p.82〜83。早期発見は(4)p.86〜87にも関連 |
東京書籍|令和7年度版・2年の年間指導計画/大修館書店|令和7年度〜・教科書の構成と内容で確認。教科書本文の全頁を閲覧したものではありません。名称・順序・配当時間は採択版と学校の年間計画を優先してください。
中心の問い|「運動・食事・睡眠をよくする」。その目標を、来週の生活で続けるには何が要るだろう。
一日の棒人間と、歩く・食べる・眠る・歯を磨く絵を描きます。忙しい架空の条件を足し、「全部一度に、で続くかな?」と問い、選択と支援へつなげます。
適切な身体活動、食事、休養・睡眠、口腔の衛生、喫煙をしないことなどは、生活習慣病の予防に関わります。中学生に飲酒を勧めたり、大人向けの飲酒量を目標として示したりしません。
予防は病気にならない保証ではありません。健康診断等による早期発見や、必要な受診・支援の意味にも触れます。家庭事情や体調に合わせ、本人が選べる小さな行動から考えます。
内容の範囲:現行解説・冊子p.211〜212。発問・架空の条件・板書構成は体育.netの提案です。
- 人と、歩く・歯を磨くなどの小さな行動を描く。
- 時計や場所の絵を足し、いつどこで行うかを書き込む。
- 相談する人を足し、一人では変えにくい条件も見えるようにする。
体育.net作成の板書例。人・物・矢印を簡略化した概念図で、医学的な構造図や実際の地図、処置の手順図ではありません。描くことが難しい場合は、印刷して指し示す方法でも使えます。
使う紙面が分かる|公式資料のプレビュー

生活習慣病の概念から予防へつなぐ教師向けの計画例です。この資料の4時間構成と、採択教科書の配列を同じものとは扱いません。
参考動画|信州大学医学部附属病院|第1話 生活習慣病
前時の内容を確かめる補助です。視聴後は「この知識を、架空の生活ならどう使う?」と具体案へ戻します。検査値を測らせる活動へ進める必要はありません。
公式の掲載元は末尾の参考資料に記載。教師が事前に内容と使う場面を確かめ、必要な場面で止めて問い直します。全編再生確認や将来の再生を保証するものではありません。再生できない場合も、教科書と図解で進められます。
「知っている」を、条件に合わせて使う
帰宅が遅く、寝る前の予定が詰まっている架空の中学生。
毎日早起きして激しい運動を増やす。
追加で分かったこと
睡眠がさらに削られると、別の課題を増やすことになる。
休養を確保しながら、生活内でできる活動や予定の調整を周囲と相談する。
理由を一言で
一つの習慣だけをよくせず、全体の調和と継続条件を考えている。
正解の言葉を当てるだけで終わらせず、図の一か所を指して理由を説明できるようにします。話しにくい場合は、矢印や短い文をノートへ足す方法で構いません。
そのまま組み替えられる50分の授業例
| 時間 | 活動 | 教師の働き掛け・見取ること |
|---|---|---|
| 5分 | 実感のある問いから入る | 正しいことをたくさん言うのと、本当に続けられる作戦をつくるのは、同じかな? |
| 8分 | 教科書の言葉で確かめる | 最初の問いを、教科書のどの知識で考えられるかを確かめる。 |
| 10分 | 資料で見方を増やす | 事前に選んだ映像の場面・紙面を提示し、気付きを一つ図へ足す。 |
| 15分 | 架空の条件で使ってみる | 一つだけ選び、「いつ・どこで・難しい日はどうする」を書く。友達はダメ出しではなく、続けやすくする工夫を一つ足します。 |
| 8分 | 理由を伝え、見直す | 自分の案は、何を増やすだけでなく、何を調整すると実行できるかを説明する。 |
| 4分 | 振り返り | 予防の知識を使い、実行条件と理由を含む具体案を提案できる。 |
配当時間や既習内容に合わせて調整します。読む・描く・話すのいずれでも考えを示せるようにし、ノートの絵の上手さや家庭事情で評価しません。
ノートに残すのは、絵・理由・次の一手
□ 絵のどこが、教科書の説明とつながるか。
□ 架空の場面に合う案と、その理由は何か。
□ 自分だけでは難しいとき、どんな支援を使えるか。
この時間で見取りたい姿
予防の知識を使い、実行条件と理由を含む具体案を提案できる。
最初の答えと、資料を見た後の答えを並べ、何が加わったかを短く書きます。絵の巧さ、発言回数、実生活が理想に近いかを点数化するのではありません。
安心して学べる準備と配慮
生活記録の公開や家庭の食事の採点はしません。健康診断・検診は年齢や対象に応じたもので、中学生に自己判断の検査や大人向けがん検診を一律に勧めるものではありません。
授業の前に養護教諭や関係する教職員と配慮・相談経路を確認し、個別の病状や家庭の事情は全体で共有させません。授業参加が難しい生徒には、別の架空事例や観察課題などの選択肢を準備します。
参考資料と確認範囲
資料の掲載・構成・リンクを2026年11月4日に確認。動画は公式掲載元との対応を確認していますが、全編の再生・字幕の照合や、全端末での再生確認を済ませたという意味ではありません。最新の制度・指針・学校の方針は使用前に再確認してください。