中3/保健/健康と環境
言葉を説明するだけでなく、「ああ、そういうことか」と生徒が気付く入口を作りたい。そんなときの、絵と問いから始める授業案です。
見えない空気を、人・窓・矢印で見える化する。身近な一場面から、教科書の知識を使うところまでつなぎます。
授業の入口|まず、こう問い掛ける
教室の枠と人を描き、外へつながる矢印がない状態を見せます。「人が増えた。空気はどうなる?」。呼吸、汚染物質、換気の話を、窓と設備の矢印へつなぎます。
生徒が考える・試すこと
架空の教室図に給気と排気の位置を入れ、空気の道を考える。CO₂の架空記録と活動・人数・換気の条件を比べ、数値を一つだけ見て安全を断言しない説明を書く。
台詞・架空の場面・板書・時間配分は体育.netの授業提案です。実施済みの実践記録や、公式指定の授業案ではありません。
中3保健の全体像|今は「室内の空気の衛生的管理」
東京書籍・令和7年度版3年の公開指導計画を例にした位置の案内です。全国共通の順序・実施月ではなく、出版社や学校で区切りが異なります。体育理論はこの一覧に含めていません。
健康と環境|5つの項目
- 1環境への適応能力
- 2活動に適する環境
- 3飲料水の衛生的管理
- 4今ここ室内の空気の衛生的管理
- 5生活に伴う廃棄物の衛生的管理
中3のもう一つのまとまり|健康な生活と疾病の予防③
- 1感染症の広がり方
- 2感染症の予防
- 3性感染症の予防
- 4エイズの予防
- 5医薬品の利用
- 6保健・医療機関の利用
- 7健康を守る社会の取り組み
- 8保健の学習を振り返ろう
黄色の「今ここ」が、この記事の学習位置です。項目は内容の案内で、公開記事数や配当時間を示すものではありません。
教科書のどこで使う?
| 令和7年度版〜 | 関連する位置 |
|---|---|
| 東京書籍 | 3年・保健編5章(4)p.130〜131 |
| 大修館書店 | 3年・保健⑥(4)p.170〜171 |
東京書籍|令和7年度版・3年 指導計画/大修館書店|令和7年度版〜 教科書の構成と内容で構成を照合。教科書本文の全頁を閲覧したものではありません。区切り・配当時間・順序は採択教科書と学校の年間計画を優先します。
中心の問い|においがしない教室なら、換気は必要ないだろうか。
呼吸等により室内の二酸化炭素は増え、換気の状態をみる指標になります。CO₂濃度は病原体そのものの量や、すべての空気汚染を示す値ではありません。
一酸化炭素は主に不完全燃焼で生じる有害な気体です。CO₂とCOを分け、換気と設備の適切な管理を学びます。換気だけで感染リスクがゼロになるとも説明しません。
学習内容の範囲:現行解説・冊子p.223〜225。下の絵は、構造や仕組みを簡略化した板書の提案です。
- 部屋と複数の人を描く。
- 呼吸から出る印を足し、CO₂を指標として書く。
- 外から入る/外へ出る矢印をつなぎ、COは別枠に置く。
体育.net作成の概念図。実際の解剖図・標準値・診断図ではありません。人・物・矢印を指して理由を話し、医学的な位置や器官のつくりは教科書の図で確かめます。
公式資料も、使う紙面から確認する

健康と環境の指導・評価の計画例です。学校や教科書によって順序は異なり、基準・制度の詳細は現行資料を確認します。
図と公式資料を、必要な場面で使う
この題材では、上の三段階の板書と、教科書の図・公式の紙面を見比べます。関係の薄い動画を足すのではなく、「何が分かったか」を一つ図へ戻す使い方にします。
途中で止めて:図のどこに当たるか。
見た後:最初の考えへ何を足すか。
知識を、架空の場面で使ってみる
架空の教室でCO₂が低い値になった。
これだけで、どんな感染症も起こらないと言えるだろうか。
数値は換気を考える手掛かり。病原体や活動等の条件もあり、必要な対策と環境管理を組み合わせる。
最初の一言をノートへ残し、資料の後に変えたところを一つ足します。全員の前で話す以外に、図へ矢印を足す・短く書く方法でも考えを示せます。
組み替えて使える50分の授業例
| 時間 | 活動 | 教師の働き掛け・見取り |
|---|---|---|
| 5分 | 身近な問い | CO₂の数値が分かると、空気中のすべての危険も分かる? |
| 8分 | 教科書で確認 | 中心の問いに関係する用語と、図のどこを説明する言葉かを確かめる。 |
| 10分 | 図・公式資料を見る | 三段階の板書と公式の紙面を見比べ、最初の考えに足りなかった条件を探す。 |
| 15分 | 架空の条件で考える | 架空の教室図に給気と排気の位置を入れ、空気の道を考える。CO₂の架空記録と活動・人数・換気の条件を比べ、数値を一つだけ見て安全を断言しない説明を書く。 |
| 8分 | 理由を伝え、見直す | これだけで、どんな感染症も起こらないと言えるだろうか。 図を指して理由を説明し、条件が違う場合も考える。 |
| 4分 | 振り返り | CO₂とCOを区別し、換気の目的と指標の限界を説明する。 |
既習内容・人数・配当時間に合わせて調整します。対処の実習等に十分な時間が必要なら、資料の視聴を絞るか別時に分けます。
最後は、絵・理由・選ぶ行動を一つずつ
□ 絵のどこが、教科書の説明とつながる?
□ 架空の場面で、何を根拠に考えを変えた?
□ 行動や支援を選ぶなら、何をどう使う?
この時間で見取りたい姿
CO₂とCOを区別し、換気の目的と指標の限界を説明する。
最初と最後の考えを比べ、知識を使って説明や選択が変わったかを見ます。ノートの絵の巧さや、本人の健康状態・家庭の生活を評価する課題ではありません。
安心して学ぶための準備
密閉室に人を集める、火を燃やす、ガスを発生させる実験はしません。実測は学校薬剤師等と確認した安全な方法で行い、窓からの転落や設備操作にも配慮します。
生徒の状態と配慮事項、相談があった場合の対応を、養護教諭等と事前に共有します。授業で扱う一般的な知識を、個人の診断・治療の判断には使いません。
参考資料と確認範囲
- 文科省|現行・中学校学習指導要領解説 保健体育編
- 東京書籍|令和7年度版・3年 指導計画
- 大修館書店|令和7年度版〜 教科書の構成と内容
- 文科省|学校環境衛生・現行資料の入口
- 教職員支援機構|学校における環境衛生(感染症対策)・校内研修No.84(2020年)
資料の掲載・教科書の構成・リンクを2026年11月4日に確認。動画は公式の掲載元との対応を確認し、補助資料として位置付けています。全編の再生・字幕の照合や全端末での再生を確認済みという意味ではありません。授業前に必要な場面・最新情報・学校の方針を再確認してください。