中1/保健/心身の機能の発達と心の健康
言葉を説明するだけでなく、「ああ、そういうことか」と生徒が気付く入口を作りたい。そんなときの、絵と問いから始める授業案です。
「したい」を、かなえ方の選択へつなぐ。身近な一場面から、教科書の知識を使うところまでつなぎます。
授業の入口|まず、こう問い掛ける
黒板に「眠りたい」「仲間に入りたい」「できるようになりたい」を置く。「同じ『したい』でも、体に関わるものと人との関係に関わるものがあるね」と整理します。
生徒が考える・試すこと
架空の「役割を任されたいが選ばれなかった人」に、別の取り組み方・時期の変更・相談の三案を作る。欲求そのものと、かなえる行動を分けて考える。
台詞・架空の場面・板書・時間配分は体育.netの授業提案です。実施済みの実践記録や、公式指定の授業案ではありません。
中1保健の全体像|今は「欲求と心の健康」
東京書籍・令和7年度版1年の公開指導計画を例にした位置の案内です。全国共通の順序・実施月ではなく、出版社や学校で区切りが異なります。体育理論はこの一覧に含めていません。
心身の機能の発達と心の健康|10項目
- 1体の発育・発達
- 2呼吸器・循環器の発育・発達
- 3生殖機能の成熟
- 4性に関する適切な態度や行動の選択
- 5心の発達
- 6自己形成と心の健康
- 7心と体の関わり
- 8今ここ欲求と心の健康
- 9ストレスによる健康への影響
- 10ストレスへの対処の方法
中1のもう一つのまとまり|健康な生活と疾病の予防①
- 1健康の成り立ちと疾病の発生要因
- 2運動と健康
- 3食生活と健康
- 4休養・睡眠と健康
- 5調和のとれた生活
黄色の「今ここ」が、この記事の学習位置です。項目は内容の案内で、公開記事数や配当時間を示すものではありません。
教科書のどこで使う?
| 令和7年度版〜 | 関連する位置 |
|---|---|
| 東京書籍 | 1年・保健編2章(8)p.44〜45 |
| 大修館書店 | 1年・保健②(9)p.50〜51 |
東京書籍|令和7年度版・1年 指導計画/大修館書店|令和7年度版〜 教科書の構成と内容で構成を照合。教科書本文の全頁を閲覧したものではありません。区切り・配当時間・順序は採択教科書と学校の年間計画を優先します。
中心の問い|「認められたい」という気持ちは、どんな方法で満たせるだろうか。
欲求には食欲・睡眠などの生理的なものと、認められたいなど心理的・社会的なものがあります。欲求があること自体を悪いと教える単元ではありません。
欲求の実現に向けた取り組みや、満たされないときに自分と周囲の条件に合う方法を探すことが、心の健康に関わります。他者の権利や安全を損なわない方法を考えます。
学習内容の範囲:現行解説・冊子p.215〜218。下の絵は、構造や仕組みを簡略化した板書の提案です。
- 人と「したい」の吹き出しを描く。
- 体・関係の二つの例を横へ足す。
- 三つの出口に別案・待つ・相談を置く。
体育.net作成の概念図。実際の解剖図・標準値・診断図ではありません。人・物・矢印を指して理由を話し、医学的な位置や器官のつくりは教科書の図で確かめます。
公式資料も、使う紙面から確認する

ストレスへの複数の対処を示す教師向けの紙面です。授業では生徒の個人的な悩みを発表させず、架空の条件を使って対処を選びます。
図と公式資料を、必要な場面で使う
この題材では、上の三段階の板書と、教科書の図・公式の紙面を見比べます。関係の薄い動画を足すのではなく、「何が分かったか」を一つ図へ戻す使い方にします。
途中で止めて:図のどこに当たるか。
見た後:最初の考えへ何を足すか。
知識を、架空の場面で使ってみる
架空のAはグループの代表に選ばれず、もう参加しないと言う。
気持ちを否定せず、何を望んでいるか分けられるだろうか。
認められたい気持ちを理解しつつ、別の役割や次の機会、相談など複数の方法を考える。
最初の一言をノートへ残し、資料の後に変えたところを一つ足します。全員の前で話す以外に、図へ矢印を足す・短く書く方法でも考えを示せます。
組み替えて使える50分の授業例
| 時間 | 活動 | 教師の働き掛け・見取り |
|---|---|---|
| 5分 | 身近な問い | かなわないとき、「我慢」か「押し通す」の二つしかない? |
| 8分 | 教科書で確認 | 中心の問いに関係する用語と、図のどこを説明する言葉かを確かめる。 |
| 10分 | 図・公式資料を見る | 三段階の板書と公式の紙面を見比べ、最初の考えに足りなかった条件を探す。 |
| 15分 | 架空の条件で考える | 架空の「役割を任されたいが選ばれなかった人」に、別の取り組み方・時期の変更・相談の三案を作る。欲求そのものと、かなえる行動を分けて考える。 |
| 8分 | 理由を伝え、見直す | 気持ちを否定せず、何を望んでいるか分けられるだろうか。 図を指して理由を説明し、条件が違う場合も考える。 |
| 4分 | 振り返り | 欲求の種類とかなえる方法を区別し、条件に合う対処を理由付きで示す。 |
既習内容・人数・配当時間に合わせて調整します。対処の実習等に十分な時間が必要なら、資料の視聴を絞るか別時に分けます。
最後は、絵・理由・選ぶ行動を一つずつ
□ 絵のどこが、教科書の説明とつながる?
□ 架空の場面で、何を根拠に考えを変えた?
□ 行動や支援を選ぶなら、何をどう使う?
この時間で見取りたい姿
欲求の種類とかなえる方法を区別し、条件に合う対処を理由付きで示す。
最初と最後の考えを比べ、知識を使って説明や選択が変わったかを見ます。ノートの絵の巧さや、本人の健康状態・家庭の生活を評価する課題ではありません。
安心して学ぶための準備
欲しい物や家庭の経済事情を公表させません。欲求の強さで人格を評価せず、言いにくい生徒は架空の人物を選んで考えます。
生徒の状態と配慮事項、相談があった場合の対応を、養護教諭等と事前に共有します。授業で扱う一般的な知識を、個人の診断・治療の判断には使いません。
参考資料と確認範囲
資料の掲載・教科書の構成・リンクを2026年11月4日に確認。動画は公式の掲載元との対応を確認し、補助資料として位置付けています。全編の再生・字幕の照合や全端末での再生を確認済みという意味ではありません。授業前に必要な場面・最新情報・学校の方針を再確認してください。