小学校5・6年生の短距離走・リレーで、全力で走ることと、チームで滑らかにバトンをつなぐことを楽しむための授業案です。場づくり・声かけ・学習カードを、授業でそのまま使える形にまとめました。
結論から言うと
「全力で走るための工夫」と「チームでつなぐための工夫」を分けて考え、短距離走で試したことをリレーに生かすと、単元のつながりがつくりやすくなります。
この記事でわかること
- 短距離走・リレーを45分で進める流れ
- スタート・走り抜け・バトンパスを見る声かけ
- 授業ですぐ使える学習カード5点セット
- 安全に学習を進める確認点
授業でまず見せる公式資料
スポーツ庁の教師向け資料では、短距離走に取り組む時間を多く設定した前半から、徐々にリレーへ進む単元例が示されています。短距離走で身に付けたことをリレーに生かす見通しを、最初に子どもと共有します。

日本陸連の小学生向け種目紹介も参考に
日本陸連の「全国小学生陸上実施種目紹介」には、100mと男女混合4×100mRについて、競技の基本やバトンパスのポイントが掲載されています。全国小学生陸上の競技向け資料なので、授業ではルールの細部ではなく、走る・つなぐ活動の見通しをつくる教材研究として参考にしてください。
45分の授業の流れ
| 時間 | 学習の流れ | 教師の声かけ・見る点 |
|---|---|---|
| 0〜5分 | めあてと安全の確認。今日は短距離走か、リレーのどこをよくするか決める。 | 「全力で走るために、何を試す?」「チームでつなぐために、何をそろえる?」 |
| 5〜10分 | 主運動につながる動き。スタートから10m程度を走る。 | 「合図を聞いて、前に進もう」「ゴールの先まで走り抜けよう」 |
| 10〜25分 | 短距離走。スタート・走り方・走り抜けのうち、1つを選んで試す。 | 「記録だけでなく、前よりできた工夫を見つけよう」 |
| 25〜38分 | 少人数リレー。バトンを渡す側と受ける側の合図・タイミングをそろえる。 | 「渡す人は声をかける。受ける人は走りながら手を出せる?」 |
| 38〜45分 | 記録やチームの工夫を振り返り、次に試すことを決める。 | 「チームのつながりがよくなった場面は?」「次は何をそろえる?」 |
場づくりの基本
- 走る方向をそろえる:走路・ゴール後の抜け方・待つ場所を、最初に全員で確認します。
- リレーは少人数で:短い距離から始め、バトンパスのタイミングを見取りやすくします。
- 記録は役割分担で:走る・計る・記録する・応援する役割を、学級の実態に合わせて決めます。
授業で使える学習カード5点セット
各カードは、画面を見せるだけでも、印刷して使っても構いません。子どもが自分で選ぶ言葉を短くしてあります。
1.今日のめあてカード
今日のめあて
私は、[ スタート/走り抜け/バトンパス/走順 ]をよくします。
そのために、[ ]を試します。
2.練習の場を選ぶカード
今の自分・チームに合うものを1つ選ぶ
- □ スタートから10mを、合図で走る
- □ 短い距離で、最後まで走り抜ける
- □ ゆっくり走りながら、バトンを渡す・受け取る
- □ 走りながら、合図とタイミングをそろえる
私たちが選ぶ場:[ ]
3.安全カード
始める前に3つ確認
- □ 走路とゴールの先に人がいない
- □ 走り終わったら、決めた場所から戻る
- □ バトンを渡す場所・待つ場所が分かっている
4.友達・チームを見るカード
よかった工夫を1つ見つけよう
- □ 合図で素早く走り出していた
- □ ゴールの先まで走り抜けていた
- □ 声をかけてバトンを渡していた
- □ 走りながらバトンを受け取れていた
伝えたいこと:[ ]
5.振り返りカード
今日の振り返り
できたこと:[ ]
チームでうまくいったこと:[ ]
次に試したいこと:[ ]
安全面で必ず確認すること
- 走路・ゴール付近・バトンパスの場所を、授業前に教師が確認します。
- 走る方向と待つ場所を明確にし、走路へ急に入らないようにします。
- バトンパスは、少人数・短い距離・ゆっくりした動きから始め、学級の実態に合わせて進めます。
- 勝敗や記録だけに偏らず、全力で取り組むこと・仲間の工夫を認めることを共有します。
教材研究に役立つ書籍
陸上競技指導教本アンダー13 楽しいキッズの陸上競技
日本陸上競技連盟が編集した、小学生の発育・発達を踏まえた指導者向けの教本です。短距離走・リレーの技術だけでなく、子どもが楽しく取り組むための練習づくりや指導の考え方も確認できます。
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