小3・4の体ほぐしの運動は、運動量を増やすだけの時間ではありません。手軽な運動を通して、心と体の変化に気付き、友達と関わり合うことを大切にします。
結論から言うと
今の心と体を確かめる → みんなで軽く動く → 変化を言葉にするの順で進めます。
同じ動きを上手にそろえるより、「体が温かくなった」「気持ちがほぐれた」「友達と動くと楽しい」のような気付きを残すと、体ほぐしの運動らしい授業になります。
この記事でわかること
- 小3・4の体ほぐしの運動で大切にしたいねらい
- 45分で回る、心と体の変化に気付く流れ
- すぐに使える教材5点セット
- 友達と安全に関わり合うための約束
授業でまず見せる公式資料
スポーツ庁の第3学年「体ほぐしの運動」資料では、手軽な運動を行い、心と体の変化に気付いたり、みんなで関わり合ったりすることが示されています。中学年では第3・4学年の両方で取り扱うことが示されているため、学級の実態に合わせて活動を選びます。

45分の授業の流れ
| 時間 | 活動 | 先生の声かけ |
|---|---|---|
| 5分 | 健康観察・場の安全確認・今日の心と体を確かめる | 「今の気分と体の様子を、元気・ふつう・ゆっくりの中から選ぼう」 |
| 8分 | 肩・腕・足首をほぐす準備運動 | 「息を止めずに、気持ちよく伸ばせるところまで動かそう」 |
| 10分 | ライン歩き・ライン走り・ストップの動き | 「友達との間隔を見ながら、速さや歩幅を変えてみよう」 |
| 10分 | 出会った友達とあいさつ・体じゃんけん・ボールパス | 「相手を見て、ぶつからない距離で楽しく関わろう」 |
| 7分 | 自分たちで一つ活動を選び、人数や動きを少し変える | 「二人から四人にしたら、どんな工夫が必要かな?」 |
| 5分 | 心と体の変化を振り返る・整理運動・片付け | 「始める前と今で、気分や体はどう変わった?」 |
活動はこの順番で選ぶ
ライン歩き・ライン走り
床の線やマーカーの上を歩いたり走ったりします。歩幅、速さ、向きを変えながら、友達との間隔を保つことを最初の約束にします。
出会った友達とあいさつ
移動中に出会った友達と、目を合わせて軽くあいさつやハイタッチをします。人数を増やす前に、止まる・周りを見る・次へ進む流れを確認します。
体じゃんけん・ボールパス
全身を大きく使う体じゃんけんや、グループでのボールパスを行います。勝敗よりも、相手とタイミングを合わせることや、気持ちよく関わることを見取ります。
授業で使える教材5点セット
1. 今日のめあてカード
今日のめあて
友達と安全に関わりながら、心と体がほぐれる運動を楽しもう。
2. 活動を選ぶカード
今日の活動を一つ選ぼう
□ ライン歩き・ライン走り
□ 出会った友達とあいさつ
□ 体じゃんけん
□ ボールパス
3. 安全カード
運動の前・運動中に確認
□ 活動場所に危ないものがない
□ 友達との間隔をとる
□ 用具は決めた場所で使う
□ 先生の合図で止まる
4. 心と体の変化カード
始める前と今をくらべよう
□ 気分:元気/ふつう/ゆっくり
□ 体:温かくなった/すっきりした/少し疲れた
□ 友達と動いた気持ち:楽しかった/安心した/もっと工夫したい
5. 振り返りカード
今日の振り返り
□ 選んだ活動:________
□ 心と体の変化:________
□ 友達と工夫したこと:________
安全の約束
- 活動前に、床の滑り、危険物、マーカーやボールの位置を全員で確認します。
- 友達との間隔をとり、無理に引っ張る・押す・持ち上げる動きは行いません。
- ボールや用具は決めた範囲で使い、合図が聞こえたらその場で止まります。
- 体調がすぐれないときは見学・別の役割を選べるようにし、無理をさせません。
気付きを一言残すと、体ほぐしの運動になる
活動の後に「楽しかった」で終わらせず、体はどう変わったか、気分はどう変わったか、友達と動くとどう感じたかを一言書いたり話したりします。導入を短くする考え方は体育授業の導入アイデア、待ち時間を減らす工夫は待ち時間を減らす体育授業の工夫も参考にしてください。
体ほぐしの運動の教材研究に役立つ本
短い時間で使える体ほぐしの運動のアイデアを増やしたい方に向けた参考書です。
授業づくりを一緒に整理したい方へ
活動の選び方、人数の変え方、学級の実態に合わせた安全な場づくりを一緒に整理したい方は、個別相談をご利用ください。
出典:スポーツ庁「小学校体育(運動領域)指導の手引 第3学年・体ほぐしの運動」、第4学年・体ほぐしの運動(確認日:2026年9月1日)