「リレーにすると、速い子だけが活躍してしまう」
「折り返すとぶつかりそうで心配」
「待ち時間を減らして、みんなが走れる授業にしたい」
低学年の走の運動遊びでは、速さだけを競う前に、いろいろな方向に走ることや、友達と順番・きまりを守って遊ぶことを大切にします。
結論から言うと
最初は「まっすぐ走る → 曲がって走る → 折り返してつなぐ」の順にすると、活動のねらいと安全の両方を押さえやすくなります。勝敗だけで終わらせず、走りやすいコースや仲間への渡し方を子どもが選べるようにしましょう。
最初は「まっすぐ走る → 曲がって走る → 折り返してつなぐ」の順にすると、活動のねらいと安全の両方を押さえやすくなります。勝敗だけで終わらせず、走りやすいコースや仲間への渡し方を子どもが選べるようにしましょう。
この授業で育てたいこと
- 空いている場所やコースを見ながら、いろいろな方向に走る
- コーンを回って折り返し、次の人へタッチやバトンをつなぐ
- 走りやすいコースや距離を選び、友達のよい動きを見つける
- 順番・きまりを守り、ぶつからない場所を確かめて遊ぶ
まず確認したい公式資料
スポーツ庁の「走の運動遊び」では、いろいろな方向に走ること、折り返しリレー遊び、低い障害物を用いたリレー遊びが例示されています。
本記事では、最初の1時間に使いやすい「まっすぐ走る・曲がる・折り返すリレー遊び」に絞って紹介します。低い障害物を用いた活動は、別の記事で扱います。
画像をクリックすると、スポーツ庁の公式PDFが開きます。
今日の授業で使える教材5点セット
1. コースえらびカード
| コース | 走り方 | ねらい |
|---|---|---|
| まっすぐコース | 目の前を見て最後まで走る | 気持ちよく走る |
| ゆるカーブコース | 外側にふくらみすぎずに走る | 曲がる感覚をつかむ |
| 折り返しコース | コーンの手前で少し小さくなり、回って戻る | 向きを変えて走る |
子どもへの一言:「今日は、走りやすいコースを一つ選ぼう。できたら別のコースにもチャレンジしよう。」
2. 折り返しリレーの約束カード
- 前の人が戻ってきたら、決めた場所でタッチする
- タッチしたらすぐに走る。走っている人の前には入らない
- コーンは押さない・またがない・近道しない
- 終わった人はコースの外側から戻る
子どもへの一言:「走る人の道は空けよう。戻る道も決めると、もっとたくさん走れます。」
3. 声かけカード
- 「まっすぐ前を見て走れていたね」
- 「コーンの近くで上手に向きを変えられたね」
- 「タッチを待つ場所が分かりやすかったね」
- 「次の人が走りやすいように渡せたね」
4. 友達のよい動きカード
見つけたら一つ選びます。
- コースの中を走れていた
- コーンを安全に回れていた
- タッチが分かりやすかった
- 友達を応援できていた
- きまりを守れた
5. ふり返りカード
- いちばん走りやすかったコース:____
- 安全のために気を付けたこと:____
- 友達のよかった動き:____
- 次にやってみたいコース:____
1時間の流れ(45分の目安)
| 時間 | 活動 | 先生が見ること |
|---|---|---|
| 5分 | 集合・健康観察・コースと約束の確認 | 走る場所と戻る場所を全員が分かっているか |
| 5分 | 準備運動・短い追いかけ遊び | 走る前に周りを見る、止まる・向きを変える |
| 10分 | まっすぐ・カーブのコースを選んでかけっこ | コース外へ出ない、十分な間隔がある |
| 15分 | 2〜4人組の折り返しリレー | タッチ場所、戻る動線、待つ位置 |
| 5分 | コースを変えてもう一度 | 自分に合う難しさを選べているか |
| 5分 | ふり返り・片付け | よい動きと安全の工夫を言葉にできるか |
場づくりの目安
- 1コースにつき2〜4人。長い1列をつくらない
- コーンを回る場所と、戻る場所を分ける
- 隣のコースとは十分に間隔をとる
- 待つ子は走路の外側に立つ
- バトンが難しい場合は、最初はタッチでつなぐ
安全面で必ず確認すること
- 走る前に、コース内に人・用具・水たまりなどがないか確認する
- 追い越しや逆走をしない約束を、実演で確かめる
- コーンの周りで急に止まらない。次の走者との間隔を取る
- 疲れや体調不良を言える雰囲気をつくり、無理に走らせない
- 暑さ・天候・校庭の状態に応じて、距離・回数・活動場所を調整する
つまずき別の変え方
| 困りごと | 変え方 |
|---|---|
| 走るのが苦手な子がいる | 距離を短くしたコースを用意し、勝敗より「自分で選べた」「最後まで走れた」を認める |
| コーンで混雑する | 1コースの人数を減らす/回る方向を固定する/折り返し地点を2か所にする |
| 待ち時間が長い | 2〜4人組に分け、同時に走れるコースを増やす |
| バトン渡しで止まる | まずはタッチでつなぎ、慣れてから輪や短いバトンに変える |
さらに授業づくりを深めたい先生へ
- 陸上運動:走・跳の運動
走・跳の運動遊びを、単元の流れや活動例から深めたい先生向け。 - 子どもが育つ運動遊び【第2版】
低学年の運動遊びを、発達に合わせて組み立てたい先生向け。 - 子どもが喜ぶ!体育授業レシピ
活動の広げ方や、子どもが取り組みやすい場づくりを考えたい先生向け。
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体育の授業づくり、学級の実態に合わせた活動の変え方、教員採用試験の実技・面接準備などを一人で整理しにくいときは、個別相談をご利用ください。
