中学校 保健 授業ネタ

【中3保健】感染症の広がり方の授業ネタ|病原体が「入る・増える」を人の絵で考える

中3/保健/健康な生活と疾病の予防③

言葉を説明するだけでなく、「ああ、そういうことか」と生徒が気付く入口を作りたい。そんなときの、絵と問いから始める授業案です。

病原体が「入る・増える」を人の絵で考える。身近な一場面から、教科書の知識を使うところまでつなぎます。

授業の入口|まず、こう問い掛ける

黒板の人の外側に小さな病原体を描きます。「これが体に入り、増えると?」。体内の印を増やした後、「感染したら必ず症状が出る?」と問い、感染と発症を分けます。

「病原体の矢印を追う見方と、生活・体質・環境を時間で見る見方。何が違う?」

生徒が考える・試すこと

感染症は人の外から入る矢印、生活習慣病は生活・体質・環境と時間の矢印で描き分ける。次に、感染に関わる病原体・経路・主体の条件を足し、責任探しではなく予防の手掛かりを見つける。

台詞・架空の場面・板書・時間配分は体育.netの授業提案です。実施済みの実践記録や、公式指定の授業案ではありません。

中3保健の全体像|今は「感染症の広がり方」

東京書籍・令和7年度版3年の公開指導計画を例にした位置の案内です。全国共通の順序・実施月ではなく、出版社や学校で区切りが異なります。体育理論はこの一覧に含めていません。

健康な生活と疾病の予防③|8つの項目

  1. 1今ここ感染症の広がり方
  2. 2感染症の予防
  3. 3性感染症の予防
  4. 4エイズの予防
  5. 5医薬品の利用
  6. 6保健・医療機関の利用
  7. 7健康を守る社会の取り組み
  8. 8保健の学習を振り返ろう
中3のもう一つのまとまり|健康と環境
  1. 1環境への適応能力
  2. 2活動に適する環境
  3. 3飲料水の衛生的管理
  4. 4室内の空気の衛生的管理
  5. 5生活に伴う廃棄物の衛生的管理

黄色の「今ここ」が、この記事の学習位置です。項目は内容の案内で、公開記事数や配当時間を示すものではありません。

教科書のどこで使う?

令和7年度版〜関連する位置
東京書籍3年・保健編6章(1)p.142〜143
大修館書店3年・保健⑤(1)(2)p.140〜143関連

東京書籍|令和7年度版・3年 指導計画/大修館書店|令和7年度版〜 教科書の構成と内容で構成を照合。教科書本文の全頁を閲覧したものではありません。区切り・配当時間・順序は採択教科書と学校の年間計画を優先します。

中心の問い|同じ「病気」でも、感染症と生活習慣病では何に注目すると違いが見えるだろう。

感染症は、病原体の感染によって起こる病気です。ウイルスは細胞内で増え、細菌とは増え方が異なります。感染しても症状が出ないことがあり、感染と発症は同じではありません。

生活習慣病には生活習慣に加えて遺伝的要因・環境要因などが関わります。感染症との比較は原因を考える入口であり、「感染症は他人のせい、生活習慣病は本人の責任」という分け方にはしません。感染が関係するがんなど、重なる面もあります。

学習内容の範囲:現行解説・冊子p.213〜214。下の絵は、構造や仕組みを簡略化した板書の提案です。

板書は、一度に完成させず三回で描き足す
1 人の外に病原体
2 侵入して増える
症状あり症状なし
3 感染と発症を分ける
黒板に描く順番・声掛け
  1. 人と外側の小さな病原体を描く。
  2. 侵入の矢印と、体内で増えた印を足す。
  3. 症状が出る場合/出ない場合の枝を置く。別枠で生活習慣病の複数要因を復習する。

体育.net作成の概念図。実際の解剖図・標準値・診断図ではありません。人・物・矢印を指して理由を話し、医学的な位置や器官のつくりは教科書の図で確かめます。

同じ「病気」から、違う見方へ

見るところ感染症生活習慣病
原因の入口病原体が、経路を通じて感染する生活習慣・体質・環境など複数の要因が関わる
絵で追う体に入る矢印/増える印/症状の有無日々の生活と体質・環境が、時間の中で関わる線
予防で考える病原体・経路・主体への対策生活上の工夫と、取り組みやすい環境・支援

区別は、予防の手掛かりを見つけるため。病気になった人の責任を決めるためではありません。両者は完全に無関係な分類ではなく、感染が関係するがんなどもあります。

公式資料も、使う紙面から確認する

文科省・学習指導要領解説 保健体育編/冊子p.213の紙面全体
出典:文科省・学習指導要領解説 保健体育編/冊子p.213。原資料の一ページ全体を画像化して表示。画像を押すと元のPDFを開けます。

感染症予防と社会の取り組みについての教師向けの内容です。流行状況・検査や医療の現行情報は、厚労省等の最新の案内で補います。

図と公式資料を、必要な場面で使う

この題材では、上の三段階の板書と、教科書の図・公式の紙面を見比べます。関係の薄い動画を足すのではなく、「何が分かったか」を一つ図へ戻す使い方にします。

見せる前:中心の問いを一つ。
途中で止めて:図のどこに当たるか。
見た後:最初の考えへ何を足すか。

知識を、架空の場面で使ってみる

こんな場面だったら

架空のAは症状がなく、近くのBには症状が出た。

最初の問い

見た目だけで、誰が感染したか・どこから広がったか決められるだろうか。

知識を使って考えると

感染と発症は異なり、見た目だけでは分からない。個人を犯人にせず、経路と環境に合う予防を考える。

「どう思う?」→「絵のどこから?」→「別の条件なら?」

最初の一言をノートへ残し、資料の後に変えたところを一つ足します。全員の前で話す以外に、図へ矢印を足す・短く書く方法でも考えを示せます。

組み替えて使える50分の授業例

時間活動教師の働き掛け・見取り
5分身近な問い病原体の矢印を追う見方と、生活・体質・環境を時間で見る見方。何が違う?
8分教科書で確認中心の問いに関係する用語と、図のどこを説明する言葉かを確かめる。
10分図・公式資料を見る三段階の板書と公式の紙面を見比べ、最初の考えに足りなかった条件を探す。
15分架空の条件で考える感染症は人の外から入る矢印、生活習慣病は生活・体質・環境と時間の矢印で描き分ける。次に、感染に関わる病原体・経路・主体の条件を足し、責任探しではなく予防の手掛かりを見つける。
8分理由を伝え、見直す見た目だけで、誰が感染したか・どこから広がったか決められるだろうか。 図を指して理由を説明し、条件が違う場合も考える。
4分振り返り感染と発症を区別し、病原体・経路・主体の関係を説明する。生活習慣病も一要因で決め付けない。

既習内容・人数・配当時間に合わせて調整します。対処の実習等に十分な時間が必要なら、資料の視聴を絞るか別時に分けます。

最後は、絵・理由・選ぶ行動を一つずつ

□ 絵のどこが、教科書の説明とつながる?

□ 架空の場面で、何を根拠に考えを変えた?

□ 行動や支援を選ぶなら、何をどう使う?

この時間で見取りたい姿

感染と発症を区別し、病原体・経路・主体の関係を説明する。生活習慣病も一要因で決め付けない。

最初と最後の考えを比べ、知識を使って説明や選択が変わったかを見ます。ノートの絵の巧さや、本人の健康状態・家庭の生活を評価する課題ではありません。

安心して学ぶための準備

感染者役を決めて追い掛けるゲームや、実在の感染者探しはしません。病歴・予防接種歴の発表を求めず、罹患した人への差別や非難を防ぎます。

生徒の状態と配慮事項、相談があった場合の対応を、養護教諭等と事前に共有します。授業で扱う一般的な知識を、個人の診断・治療の判断には使いません。

参考資料と確認範囲

資料の掲載・教科書の構成・リンクを2026年11月4日に確認。動画は公式の掲載元との対応を確認し、補助資料として位置付けています。全編の再生・字幕の照合や全端末での再生を確認済みという意味ではありません。授業前に必要な場面・最新情報・学校の方針を再確認してください。

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