中学校 保健 授業ネタ

【中2保健】傷害の発生要因の授業ネタ|「気を付けよう」で終わらない、人と環境の授業

中2/保健/傷害の防止/1 傷害の発生要因

  • 原因を聞くと「不注意」で話が止まる。
  • 安全標語は書けても、どこを変えるか説明できない。

転びそうな人だけでなく、その足元も描く。そこから対策が増えてきます。

棒人間や身近な物を描き、絵を指して問い、教科書の言葉で確かめる授業案です。板書は完成図を写すだけでなく、生徒の考えを描き足して使います。

筆者の実践を記した部分と、資料に基づく授業提案を分けて紹介します。台詞・架空条件・時間配分は再構成した例で、文科省・出版社の指定授業案ではありません。

授業提案

「自分は気を付ける」で、この廊下を通れる?

黒板に、床の水と通路のかばんを描く。先生はその前で足を止め「急いでいる。でも、このまま行っていいかな?」とつぶやきます。実際には転ばず、絵を指すだけで十分です。

先生の問い掛け例

気を付ける人を増やす方法と、気を付けなくても転びにくい場所にする方法。どっちも考えられる?

生徒が動く場面へ

最初は一人で対策を一つ。隣の人は、違う側の対策を一つ足す。「歩く」だけだった図に「片付ける・知らせる」が加わったら、人的・環境要因の言葉へ。

知識へ戻す:最初の安全標語を、誰が・どこを・どう変えるかが分かる一文に書き換える。

先生自身の話を入れるなら・配慮

先生自身の「危なかったので立ち止まった」小さな経験があれば、事実を一文だけ足せます。実体験がなければ、この架空の廊下で構いません。

中2保健の全体像|今は「傷害の発生要因」

東京書籍・令和7年度版2年の公開指導計画を例にした位置の案内です。全国共通の順序・実施月ではなく、出版社や学校で区切りが異なります。体育理論はこの一覧に含めていません。

傷害の防止|8つの項目

  1. 1 傷害の発生要因〈今ここ〉
  2. 2 交通事故の発生要因
  3. 3 交通事故の危険予測と回避
  4. 4 犯罪被害の防止
  5. 5 自然災害による危険
  6. 6 自然災害による傷害の防止
  7. 7 応急手当の意義と方法
  8. 8 心肺蘇生法とAED
もう一つのまとまり|健康な生活と疾病の予防②
  1. 1 生活習慣病の起こり方
  2. 2 生活習慣病の予防
  3. 3 がんとその予防
  4. 4 喫煙の害と健康
  5. 5 飲酒の害と健康
  6. 6 薬物乱用の害と健康
  7. 7 薬物乱用の社会的な影響
  8. 8 喫煙・飲酒・薬物乱用への対処

教科書のどこで使う?

出版社・令和7年度版〜公開計画・構成表での関連位置
東京書籍
新編 新しい保健体育
2年・保健編3章(1)p.68〜69
大修館書店
最新 中学校保健体育
2年・保健④(1)けがの原因と防止 p.102〜103

東京書籍|令和7年度版・2年の年間指導計画/大修館書店|令和7年度〜・教科書の構成と内容で確認。教科書本文の全頁を閲覧したものではありません。名称・順序・配当時間は採択版と学校の年間計画を優先してください。

中心の問い|同じ廊下で、転びそうになるのはなぜ? 人への声掛けだけで防げるだろうか。

黒板に歩く棒人間を一人描き、次に足元の水たまりを足します。「この人だけが気を付ければいい?」と聞き、急いでいる事情、床、照明、物の置き方へ視線を広げます。

教える用語を先に全部書かず、絵のどこを説明する言葉なのかを確かめる。

傷害の発生には、心身の状態や行動などの人的要因と、設備・気象などの環境要因が関わります。一つだけを犯人探しする授業にはしません。

「本人の行動を変える」「危険な環境を改善する」を対にします。濡れた床の情報を共有し、近づかないようにして大人に知らせることも対策です。

内容の範囲:現行解説・冊子p.219〜222。発問・架空の条件・板書構成は体育.netの提案です。

人を描いたら、足元と周囲を足す
1 急いでいる人
2 濡れた床・荷物
3 行動+環境の対策
黒板に描く順番・声掛け
  1. 歩く人と水たまりを描く。まだ「人的」「環境」とは書かない。
  2. 生徒の言葉を人側と床側へ書き分け、教科書の二つの用語で括る。
  3. 靴のそばに「歩く」、床のそばに「知らせる・整える」を足す。

体育.net作成の板書例。人・物・矢印を簡略化した概念図で、医学的な構造図や実際の地図、処置の手順図ではありません。描くことが難しい場合は、印刷して指し示す方法でも使えます。

図・公式資料から授業を組み立てる

無理に事故映像を足すより、上の架空図を一枚ずつ見せる方が、要因と対策を落ち着いて考えられます。公式手引の授業構成を教師の準備に使います。

公式の掲載元は末尾の参考資料に記載。教師が事前に内容と使う場面を確かめ、必要な場面で止めて問い直します。全編再生確認や将来の再生を保証するものではありません。再生できない場合も、教科書と図解で進められます。

「知っている」を、条件に合わせて使う

架空の場面

雨の日、下校直前の廊下。水滴が残り、かばんが通路に置かれている。

最初に出そうな案

「走らない」と掲示する。

追加で分かったこと

急いでいない人でも、曲がり角から来ると水やかばんが見えにくい。

条件を入れて見直すと

歩くことに加え、通路を空け、濡れた箇所を教員へ知らせる。

理由を一言で

行動への注意と環境の改善を組み合わせている。

発問のつなぎ:「どう思う?」→「絵のどこから?」→「条件が変わったら?」

正解の言葉を当てるだけで終わらせず、図の一か所を指して理由を説明できるようにします。話しにくい場合は、矢印や短い文をノートへ足す方法で構いません。

そのまま組み替えられる50分の授業例

時間活動教師の働き掛け・見取ること
5分実感のある問いから入る気を付ける人を増やす方法と、気を付けなくても転びにくい場所にする方法。どっちも考えられる?
8分教科書の言葉で確かめる最初の問いを、教科書のどの知識で考えられるかを確かめる。
10分資料で見方を増やす公式資料と図を見比べ、最初に出なかった要因や対策を足す。
15分架空の条件で使ってみる最初は一人で対策を一つ。隣の人は、違う側の対策を一つ足す。「歩く」だけだった図に「片付ける・知らせる」が加わったら、人的・環境要因の言葉へ。
8分理由を伝え、見直す最初の安全標語を、誰が・どこを・どう変えるかが分かる一文に書き換える。
4分振り返り人的要因と環境要因を一つずつ挙げ、対策とのつながりを説明できる。

配当時間や既習内容に合わせて調整します。読む・描く・話すのいずれでも考えを示せるようにし、ノートの絵の上手さや家庭事情で評価しません。

ノートに残すのは、絵・理由・次の一手

□ 絵のどこが、教科書の説明とつながるか。

□ 架空の場面に合う案と、その理由は何か。

□ 自分だけでは難しいとき、どんな支援を使えるか。

この時間で見取りたい姿

人的要因と環境要因を一つずつ挙げ、対策とのつながりを説明できる。

最初の答えと、資料を見た後の答えを並べ、何が加わったかを短く書きます。絵の巧さ、発言回数、実生活が理想に近いかを点数化するのではありません。

安心して学べる準備と配慮

転倒や衝突を実演させません。実際の床を濡らしたり、ゴールや重い設備を生徒だけで動かしたりしないでください。事故当事者の名前を出さず、架空の場面を扱います。

授業の前に養護教諭や関係する教職員と配慮・相談経路を確認し、個別の病状や家庭の事情は全体で共有させません。授業参加が難しい生徒には、別の架空事例や観察課題などの選択肢を準備します。

参考資料と確認範囲

資料の掲載・構成・リンクを2026年11月4日に確認。動画は公式掲載元との対応を確認していますが、全編の再生・字幕の照合や、全端末での再生確認を済ませたという意味ではありません。最新の制度・指針・学校の方針は使用前に再確認してください。

-中学校, 保健, 授業ネタ

© 2026 体育.net