中学校 保健 授業ネタ

【中2保健】生活習慣病の起こり方の授業ネタ|「本人のせい」にせず、要因の重なりを描く

中2/保健/健康な生活と疾病の予防②/1 生活習慣病の起こり方

  • 病名の暗記や、太っているかどうかの話になる。
  • 生活習慣病という名前から、病気の人を責めてしまう。

「日本で、亡くなる原因に多いのは何だと思う?」。予想と統計の違いを入口に、今日からの生活へ話を戻します。

棒人間や身近な物を描き、絵を指して問い、教科書の言葉で確かめる授業案です。板書は完成図を写すだけでなく、生徒の考えを描き足して使います。

筆者の実践を記した部分と、資料に基づく授業提案を分けて紹介します。台詞・架空条件・時間配分は再構成した例で、文科省・出版社の指定授業案ではありません。

筆者の実践から

「日本で、亡くなる原因に多いのは何だと思う?」

私の授業では、最初に死因を予想してもらい、がんや心臓・脳の病気を、日々の生活と結び付ける入口にしていました。「自分には遠い話」と思っている生徒の見方を変える問いです。いま使う場合は、当時の順位の記憶ではなく、下の統計へ更新します。

先生の問い掛け例

大人になってからの話に見える。でも、そのときの体に関わる生活って、いつから積み重なっているんだろう?

生徒が動く場面へ

予想をメモしてから統計を提示。次に、がん・心疾患・脳血管疾患を選び、生活と関わる面を教科書で確認します。「死因の順位」と「生活習慣病のまとまり」は別に整理します。

知識へ戻す:変えられる行動を一つ、支援が必要な条件を一つ。明日から選べることへ戻す。

先生自身の話を入れるなら・配慮

生活だけで発症が決まるわけではなく、体質・遺伝・環境なども関わります。病気の人の生活を責める話にはせず、死別や家族の病気への配慮を先に確認します。

中2保健の全体像|今は「生活習慣病の起こり方」

東京書籍・令和7年度版2年の公開指導計画を例にした位置の案内です。全国共通の順序・実施月ではなく、出版社や学校で区切りが異なります。体育理論はこの一覧に含めていません。

健康な生活と疾病の予防②|8つの項目

  1. 1 生活習慣病の起こり方〈今ここ〉
  2. 2 生活習慣病の予防
  3. 3 がんとその予防
  4. 4 喫煙の害と健康
  5. 5 飲酒の害と健康
  6. 6 薬物乱用の害と健康
  7. 7 薬物乱用の社会的な影響
  8. 8 喫煙・飲酒・薬物乱用への対処
もう一つのまとまり|傷害の防止
  1. 1 傷害の発生要因
  2. 2 交通事故の発生要因
  3. 3 交通事故の危険予測と回避
  4. 4 犯罪被害の防止
  5. 5 自然災害による危険
  6. 6 自然災害による傷害の防止
  7. 7 応急手当の意義と方法
  8. 8 心肺蘇生法とAED

教科書のどこで使う?

出版社・令和7年度版〜公開計画・構成表での関連位置
東京書籍
新編 新しい保健体育
2年・保健編4章(1)p.90〜91
大修館書店
最新 中学校保健体育
2年・保健③(1)生活習慣病 p.80〜81、(2)p.82〜83にも関連

東京書籍|令和7年度版・2年の年間指導計画/大修館書店|令和7年度〜・教科書の構成と内容で確認。教科書本文の全頁を閲覧したものではありません。名称・順序・配当時間は採択版と学校の年間計画を優先してください。

中心の問い|同じように生活している人なら、必ず同じ病気になるのだろうか。

棒人間に、食事・運動・睡眠の絵をつなぎます。「これだけで決まる?」。体質や生活環境の矢印も足し、病気が起こる可能性と必ず起こることを分けます。

教える用語を先に全部書かず、絵のどこを説明する言葉なのかを確かめる。

生活習慣病は、生活習慣が発症や進行に関わる病気のまとまりです。生活だけでなく遺伝的要因なども関わるため、個人の性格や努力だけで説明しません。

運動不足、食事の偏り、休養・睡眠の不足などを長く続けることは、リスクに関わります。今の見た目から病気を診断せず、改善できる条件と支援を探す学習にします。

内容の範囲:現行解説・冊子p.211〜212。発問・架空の条件・板書構成は体育.netの提案です。

一人の人へ、何本もの矢印を集める
1 日々の生活
2 体質・周囲の条件
3 重なりと時間
黒板に描く順番・声掛け
  1. 人と食事・運動・睡眠の記号を描く。
  2. 体質や暮らす環境の記号を足す。
  3. 矢印の下に時間の線を引き、「必ず」ではなくリスクという言葉で整理する。

体育.net作成の板書例。人・物・矢印を簡略化した概念図で、医学的な構造図や実際の地図、処置の手順図ではありません。描くことが難しい場合は、印刷して指し示す方法でも使えます。

予想の後に見せる|いまの死因順位

2025年人口動態統計(確定数)第7表。日本国内の日本人・男女総数の集計で、中学生の死因順位ではありません。2026年9月30日公表、2026年11月4日確認。

順位死因死亡総数に占める割合
1悪性新生物〈腫瘍〉(がん)23.8%
2心疾患(高血圧性を除く)13.9%
3老衰13.5%
4脳血管疾患6.3%

出典:厚労省|2025年人口動態統計(確定数)・統計表第7表(冊子p.13/PDF10ページ)。死因順位の分類による集計で、個人の病気の原因を示す表ではありません。

授業では、ここから「がん・心臓の病気・脳の血管の病気」に注目します。三つが現在の死因1〜3位なのではありません。老衰を生活習慣病と括ったり、心疾患の全てを生活習慣だけで説明したりしないでください。

今日一日で病気が決まるわけではない。でも、日々の選択に関わる面がある。だから、変えられることと、一人では変えにくい条件への支えを考えてみよう。

使う紙面が分かる|公式資料のプレビュー

文科省・保健教育の手引(2020年)冊子p.37/PDFの41ページ目の紙面全体
出典:文科省・保健教育の手引(2020年)冊子p.37/PDFの41ページ目。原資料の一ページ全体を、内容を変えず画像表示しています。画像を押すと原PDFが開きます。

生活習慣病の概念から予防へつなぐ教師向けの計画例です。この資料の4時間構成と、採択教科書の配列を同じものとは扱いません。

参考動画|信州大学医学部附属病院|第1話 生活習慣病

小中学生向けの脳血管障害・心疾患啓発シリーズの導入です。病気の起こり方を考える補助に使い、全ての生活習慣病を網羅する教材とは扱いません。個人の診断や検査の授業にはしません。

公式の掲載元は末尾の参考資料に記載。教師が事前に内容と使う場面を確かめ、必要な場面で止めて問い直します。全編再生確認や将来の再生を保証するものではありません。再生できない場合も、教科書と図解で進められます。

「知っている」を、条件に合わせて使う

架空の場面

架空の二人は同じ運動を始めたが、体調の変化は違っている。

最初に出そうな案

「変わらない人は努力不足」と考える。

追加で分かったこと

体質、もとの健康状態、生活環境も同じとは限らない。

条件を入れて見直すと

一つの結果で人を評価せず、継続できる行動や必要な相談を考える。

理由を一言で

複数の要因が関わることと、予防の意味を分けずに説明している。

発問のつなぎ:「どう思う?」→「絵のどこから?」→「条件が変わったら?」

正解の言葉を当てるだけで終わらせず、図の一か所を指して理由を説明できるようにします。話しにくい場合は、矢印や短い文をノートへ足す方法で構いません。

そのまま組み替えられる50分の授業例

時間活動教師の働き掛け・見取ること
5分まず予想する死因の問いに、正解を当てる前に各自の予想を一つ。死別や病歴の発表は求めない。
8分年と対象を付けて統計を見る2025年確定数・国内の日本人総数。がん、心疾患、老衰、脳血管疾患の順を提示する。
10分三つの病気を教科書へつなぐがん・心疾患・脳血管疾患と生活の関係を確認。老衰を生活習慣病と括ったり、心疾患の全てが生活原因だとしたりしない。
15分本人の周りに矢印を足す死因の順位を確かめてから、がん・心疾患・脳血管疾患を教科書の生活習慣病の説明と結ぶ。架空の人物に、生活・体質・環境の矢印を足し、変えられる行動と必要な支援を一つずつ選ぶ。
8分明日からの一手を考える小さく変えられる行動と、一人では変えにくく支援が必要な条件を分ける。
4分一文を書き換える「病気は生活だけで決まる」を、複数の要因と予防の意味が伝わる説明へ。

配当時間や既習内容に合わせて調整します。読む・描く・話すのいずれでも考えを示せるようにし、ノートの絵の上手さや家庭事情で評価しません。

ノートに残すのは、絵・理由・次の一手

□ 絵のどこが、教科書の説明とつながるか。

□ 架空の場面に合う案と、その理由は何か。

□ 自分だけでは難しいとき、どんな支援を使えるか。

この時間で見取りたい姿

生活習慣の影響を説明しつつ、生活習慣だけで病気を決め付けない説明ができる。

最初の答えと、資料を見た後の答えを並べ、何が加わったかを短く書きます。絵の巧さ、発言回数、実生活が理想に近いかを点数化するのではありません。

安心して学べる準備と配慮

体重・BMI・血圧・家族の病歴を集めて発表させません。糖尿病などの既往がある生徒を例にせず、身体の大小や病気を努力の点数にしないでください。

授業の前に養護教諭や関係する教職員と配慮・相談経路を確認し、個別の病状や家庭の事情は全体で共有させません。授業参加が難しい生徒には、別の架空事例や観察課題などの選択肢を準備します。

参考資料と確認範囲

資料の掲載・構成・リンクを2026年11月4日に確認。動画は公式掲載元との対応を確認していますが、全編の再生・字幕の照合や、全端末での再生確認を済ませたという意味ではありません。最新の制度・指針・学校の方針は使用前に再確認してください。

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