小5の体つくり運動は、たくさん運動するだけの時間ではありません。自分の体力やその日の状態に合う運動を選び、動き方を工夫することを大切にします。
結論から言うと
巧みな動き → 力強い動き → 動きを持続する運動の3つから、自分に合う課題を選んで取り組みます。
回数や速さを一律にそろえるより、「何を変えたらやりやすくなったか」「どの動きが自分に合ったか」を言葉にする授業にします。
この記事でわかること
- 小5の体の動きを高める運動で扱う3つの動き
- 45分で回る、選んで工夫する授業の流れ
- そのまま使える教材5点セット
- 用具と友達との距離を安全に保つ約束
授業でまず見せる公式資料
スポーツ庁の第5学年資料では、体の柔らかさ、巧みな動き、力強い動き、動きを持続する能力を高めるための運動を、自分の体力に応じて選びながら行うことが示されています。この記事では、45分の授業で扱いやすい「巧みな動き・力強い動き・動きを持続する運動」に絞ります。

45分の授業の流れ
| 時間 | 活動 | 先生の声かけ |
|---|---|---|
| 5分 | 健康観察・用具と場の安全確認・今日のめあて | 「今日は、自分に合う動き方を選んで、少し高めていこう」 |
| 5分 | 準備運動・軽い体ほぐし | 「息を止めずに、気持ちよく動かせるところまで伸ばそう」 |
| 10分 | 巧みな動き:フープ・マーカー・短縄を使うコース | 「速さ、向き、跳び方を一つ変えると、動きはどう変わる?」 |
| 10分 | 力強い動き:押す・運ぶ・支える運動を選ぶ | 「無理な重さではなく、姿勢を保って動ける課題を選ぼう」 |
| 10分 | 動きを持続する運動:短縄・軽い往復走から選ぶ | 「会話ができるくらいの速さから始めて、自分で調整しよう」 |
| 5分 | できた動きと工夫を共有・整理運動・片付け | 「何を変えたら、やりやすくなった? 次は何を試す?」 |
3つの動きは、こう分ける
巧みな動き
フープをいろいろな跳び方で越える、マーカーをジグザグに進む、短縄をリズミカルに跳ぶなどの活動です。速さ・向き・リズムを一つずつ変え、できる子だけが速くなるコースにしないことが大切です。
力強い動き
軽い用具を運ぶ、マットの上で支える、相手と役割を交代しながら押すなどの活動です。力比べにせず、姿勢を保つことと、相手に合わせることを見取ります。
動きを持続する運動
短縄を続けて跳ぶ、無理のない速さで3〜5分の往復走をするなどの活動です。全員に同じ回数を求めず、休み方や速さを自分で選べるようにします。
授業で使える教材5点セット
1. 今日のめあてカード
今日のめあて
自分に合う動き方を選び、体の動きを少し高めよう。
2. 運動を選ぶカード
今日の運動を一つ選ぼう
□ 巧みな動き:フープ・マーカー・短縄
□ 力強い動き:支える・押す・運ぶ
□ 動きを持続する運動:短縄・軽い往復走
変えること
□ 回数 □ 速さ □ 距離 □ 跳び方 □ 休む時間
3. 安全カード
始める前・運動中に確認
□ 用具の周りに人がいない
□ 走る向きと戻る場所が決まっている
□ 友達とぶつからない間隔をとる
□ 痛みや苦しさがあれば止まって伝える
4. 友達を見るカード
友達のよい動きを一つ見つけよう
□ 安全な場所を選んでいる
□ 自分に合う速さや回数にしている
□ 姿勢を保って動いている
□ 動き方の工夫を言葉で伝えている
5. 振り返りカード
今日の振り返り
□ 選んだ運動:________
□ 変えたこと:________
□ やりやすくなった理由:________
□ 次に試したいこと:________
安全の約束
- 短縄・フープ・マーカーは、活動する人の進行方向と待つ場所を分けます。
- 押す・運ぶ・支える活動は、力比べにせず、姿勢が崩れない強さと用具を選びます。
- 往復走は、折り返し地点と走る向きを明確にし、追い越しや逆走をさせません。
- 体調に不安がある子は、記録・観察・片付けなど別の役割を選べるようにします。
「できた回数」より、動き方を選んだ理由を聞く
体つくり運動では、全員に同じ結果を求めるより、自分に合う課題をどう選び、何を変えて取り組んだかに目を向けます。導入を短くする考え方は体育授業の導入アイデア、待ち時間を減らす工夫は待ち時間を減らす体育授業の工夫も参考にしてください。
体つくり運動の教材研究に役立つ本
体の動きを高める運動の活動例と、指導のポイントを写真で確認したい方に向けた参考書です。
授業づくりを一緒に整理したい方へ
活動の選び方、用具の配置、学級の実態に合わせた安全な場づくりを一緒に整理したい方は、個別相談をご利用ください。
出典:スポーツ庁「小学校体育(運動領域)指導の手引 第5学年・体の動きを高める運動」(確認日:2026年9月1日)