「ボールを持っている子だけが動いて、パスがつながらない」
「だれがどこへ動けばよいのか分からず、固まってしまう」
「試合になると接触や強いキックが心配」
小5・6のゴール型では、サッカーの技を上手に見せることより、ボールを持たないときに空いている場所へ動き、味方を生かしてゴールをねらうことを楽しむ授業にします。少人数・小さなコート・安全な約束をそろえると、全員が攻防に関わりやすくなります。
最初は「パスを出す人」ではなく「パスを受ける人」が、どこへ動くかに絞ります。3対3の簡易ゲームで、空いている場所へ動く → パスを受ける → ゴールに近い場所でシュートの流れを繰り返すと、味方とつながるよさを実感できます。
この記事でわかること
- 小5・6のゴール型で大切にしたい「ボールを持たないときの動き」
- 45分でできる、3対3の簡易ゲームの授業の流れ
- そのまま使える教材5点セットと具体的な声かけ
- 接触や強いキックを防ぐための安全なルール
授業でまず見せる公式資料
スポーツ庁の高学年用資料では、ゴール型の「サッカーを基にした簡易化されたゲーム」を例に、パスを受けるために動くことや、人数・コート・ルールを工夫して全員が参加しやすくすることが示されています。下のプレビューは、ゲームの約束と場の設定を確認するときに役立ちます。

動き方をつかむ公式動画
出典:スポーツ庁「高学年 ボール運動 ゴール型(サッカーを基にした簡易化されたゲーム)」。見るポイントを一つ決めて、短く見せます。
今日のめあて
空いている場所へ動いて、味方とつながりゴールをねらおう。
ボールを持っていないときにも、パスを受けやすい場所を見付けて動くことで、チームで攻める楽しさを味わいます。
1時間の流れ(45分の目安)
| 時間 | 活動 | 先生が見ること |
|---|---|---|
| 5分 | 健康観察・コートと安全の約束を確認 | 活動範囲、止まる合図、接触なしのルール |
| 7分 | パス&ラン(パスを出したら空いた場所へ動く) | ボールを見たまま立ち止まらず動けるか |
| 8分 | 2対1の「受ける場所」チャレンジ | 守る人から離れ、パスコースをつくれるか |
| 15分 | 3対3の簡易ゲーム(前後半5分+作戦タイム) | パスを受ける動き、ゴールへのつながり |
| 5分 | 見せ合い・作戦を一つ共有 | 「どこへ動いたからつながったか」を言えるか |
| 5分 | ふり返り・片付け | 次に試す動きを書けるか |
場の設定は「少人数・短時間」
3対3・コートはおよそ15m×10mを目安にします。ゴールはコーン2本または低い簡易ゴールを使い、ゴール前に人が密集しないようにします。
- ボール:やわらかいフットサルボールや軽量ボール
- ゲーム時間:前後半各5分。間に1分の作戦タイム
- 再開:ラインを出たら、近い場所から相手にボールを渡して再開
- 得点:シュートが入ったら1点。強いシュートは求めない
動きを引き出す3つの声かけ
「パスを出したら、次はどこへ行く?」
出した子が止まらず、もう一度関われる場所へ動くようにします。
「守る人から、腕2本分離れられる?」
近すぎる味方の横に並ばず、パスが通る距離をつくります。
「ゴールが見える場所は、どこ?」
ボールを受けた後に、前へ進むかシュートにつなげるかを考えます。
授業でそのまま使える教材5点セット
1. 安全・約束カード
- 押す・引っ張る・足を出して止める(タックル)はしない
- ボールをけるのは、すねより低い高さにする
- 笛または「ストップ」でその場で止まり、ボールを足元に置く
- ゴールの前で待ち続けず、決めた範囲で動く
2. 空いている場所発見カード
パスを受けやすい場所は?
□ 守る人から離れている □ 味方が見える □ 次にゴールが見える
見付けた場所:__________
3. パス&ランカード
自分がパスを出したら:
①空いた場所へ走る ②もう一度パスを受ける ③ゴールに近づく
今日できた動き:__________
4. チーム作戦カード
試合で一つだけ決める:
- ボールを持ったら、まず前を見る
- 近くに味方がいたら、横へずれて受ける
- シュートの後も、すぐに守りへ戻る
わたしたちの作戦:__________
5. 見せ合い・ふり返りカード
- パスがつながった理由:__________
- 仲間のよさ:「____」へ動いたところ
- 次のゲームで試すこと:__________
全員が関わりやすくする工夫
- ボールを触れない子がいるとき:攻撃側の人数を一人多くし、パスが通りやすい状況から始めます。
- キックが苦手な子がいるとき:最初は「止める→短くける」に絞り、強くけることを評価しません。
- ゲームが一方的なとき:得点後は、違う子が最初のパスを出すルールにして役割を入れ替えます。
- 作戦が出ないとき:「横へずれる」「前へ走る」の二つから一つだけ選ばせます。
安全面で必ず確認すること
- コートの周囲に用具や待機グループを置かず、十分な間隔を取ります。
- スライディングや体をぶつける守備は扱わず、ボールを奪うときは進路をふさぐだけにします。
- ゴールは倒れにくいものを使い、固定状況を始める前に確認します。
- 児童の実態に合わせて、ボールの硬さ・コートの広さ・人数を調整します。
教材研究に役立つ本
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ゴール型のルールづくりや、少人数ゲームの活動例を深めたい先生向け。 - 小学校体育・ボール運動(ゴール型)の書籍をAmazonで探す
ボールを持たないときの動きや、作戦づくりの見取りを検討したい先生向け。
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