「跳び箱の前に、跳ぶこと自体を楽しませたい」
「けんぱはできるけれど、助走して跳ぶ活動につなげにくい」
「着地でぶつからない場を、手早くつくりたい」
低学年では、遠くへ跳ぶことだけをめざすのではなく、片足・両足で跳ぶ、助走を付ける、跳んだあとに安全に止まるといった多様な動きを楽しみます。
結論から言うと
最初は「けんぱでリズムをつくる → 川を跳び越える → 助走して跳ぶ」の順にすると、苦手な子も自分に合う場を選びやすくなります。跳ぶ場所と戻る場所を分け、着地した先を空ける約束を最初に確かめましょう。
最初は「けんぱでリズムをつくる → 川を跳び越える → 助走して跳ぶ」の順にすると、苦手な子も自分に合う場を選びやすくなります。跳ぶ場所と戻る場所を分け、着地した先を空ける約束を最初に確かめましょう。
この授業で育てたいこと
- 輪や線に合わせて、片足・両足でリズムよく跳ぶ
- 助走から片足で踏み切り、前へ跳ぶ
- 自分に合う幅やコースを選ぶ
- 跳んだ後に前へ進み、次の人との間隔を取る
- 友達の跳び方を見て、よいところを伝える
授業でまず見せる公式資料
跳の運動遊びの場づくりを、一目で確認できます。
出典:スポーツ庁「小学校体育(運動領域)指導の手引 跳の運動遊び」。本記事の順序とカードは、1時間で使いやすいよう体育.netで再構成した案です。
今日の授業で使える教材5点セット
📋 1. けんぱリズムカード
| 合図 | 足の使い方 | 声かけ |
|---|---|---|
| ケン | 片足で跳ぶ | 「片足でポン」 |
| パ | 両足で着く | 「両足でピタッ」 |
| ケン・パ・ケン | 片足と両足をつなぐ | 「急がずリズムよく」 |
輪を縦・横に並べる、途中の輪を離すなど、場の形を変えて選べるようにします。
🔍 2. 川跳びカード
- 2本の線、またはマーカーで「川」をつくる
- 狭い川から始め、跳べたら自分で次の幅を選ぶ
- 片足で跳ぶ・両足で跳ぶのどちらも試す
- 着地したら、すぐ前へ進んで横から戻る
子どもへの一言:「向こう岸まで、足をそろえて着地できるかな?」
🏃 3. 助走・幅跳びカード
- 3〜5歩ほど走ってから、踏み切り線の手前で片足を決める
- 前へ跳んだら、両足でやわらかく着地する
- 着地した先から前へ抜ける。砂場を使う場合も、前から戻らない
- 距離の比較より「昨日より跳びやすかった」を大切にする
子どもへの一言:「走って、片足でポン。着いたら両足でピタッ。」
🤝 4. 友達のよい跳び方カード
見つけたら一つ選びます。
- リズムよく跳べていた
- 跳ぶ前に前を見られていた
- 着地のあとに前へ進めた
- 自分に合う幅を選べた
- 友達を応援できた
🗒 5. ふり返りカード
- いちばん楽しかった跳び方:____
- 自分で選んだ場:____
- 安全のために気を付けたこと:____
- 友達のよかった跳び方:____
1時間の流れ(45分の目安)
| 時間 | 活動 | 先生が見ること |
|---|---|---|
| 5分 | 集合・健康観察・場と約束の確認 | 跳ぶ場所、着地の先、戻る場所を全員が分かっているか |
| 5分 | 準備運動・両足跳びと片足跳び | 足首・膝をほぐし、無理なく着地できるか |
| 10分 | けんぱリズム遊び | 自分に合う並び方を選べているか |
| 10分 | 川跳び遊び | 跳ぶ幅を選び、着地後に前へ進めているか |
| 10分 | 助走して幅跳び遊び | 踏み切りと着地、待つ位置 |
| 5分 | ふり返り・片付け | よい跳び方と安全の工夫を伝えられるか |
場づくりと安全面
- 1つの場に長い列を作らず、けんぱ・川跳び・幅跳びの3か所を用意する
- 跳ぶ方向を揃え、戻る通路は横または外側に作る
- 着地の先に次の子が立たないよう、待つ線を置く
- 川の幅・踏み切り線からの距離は、無理のない段階にする
- 段差のある物や不安定な用具は使わない。校庭・体育館の状態を確認する
- 疲れや痛みを伝えられるようにし、繰り返し跳ばせすぎない
つまずき別の変え方
| 困りごと | 変え方 |
|---|---|
| 片足跳びが難しい | 輪の間隔を狭くする/まずは両足跳びを選べるようにする |
| 川を跳ぶのが怖い | 幅を極端に狭くした場を用意し、またぐ動きから始める |
| 助走すると混雑する | 走り出す場所・踏み切り線・待つ線をコーンで明確に分ける |
| 跳んだ後に止まる | 「着地したら前へ2歩」を共通の約束にする |
| 距離競争だけになる | 跳びやすい場を自分で選べたこと、着地を工夫できたことを認める |
さらに授業づくりを深めたい先生へ
- 陸上運動:走・跳の運動
走・跳の運動遊びを、単元の流れや活動例から深めたい先生向け。 - 子どもが育つ運動遊び【第2版】
低学年の運動遊びを、発達に合わせて組み立てたい先生向け。 - 子どもが喜ぶ!体育授業レシピ
活動の広げ方や、子どもが取り組みやすい場づくりを考えたい先生向け。
個別相談のご案内
体育の授業づくり、学級の実態に合わせた場の変え方、教員採用試験の実技・面接準備などを一人で整理しにくいときは、個別相談をご利用ください。
